産後の薄毛は早目の改善が吉!!
産後の薄毛や抜け毛、いつまでもほったらかしにはしていませんか?
産後抜け毛や薄毛で悩む方は出産をされた方の約6割と言われています。しかしその産後の薄毛で悩む人のほとんどが何の対策もうたないまま、経過を観察するという手段をとることが多いようです。
それはネットの情報で、産後の薄毛は産後一時的にホルモンバランスが崩れることが原因と言われていることが多く、その対策として大体一年くらいで自然と改善されてくることが多いと言われていることが要因のようです。
しかし、実は産後の薄毛をずっと引きずっていつまでも産後の薄毛に悩む体質となってしまう方が、意外にも多いのです。服に付いたシミと一緒。付いたらすぐに洗いおとなさないといつまでもシミとして残ってしまいます。
今回は、なぜそのようにほっておいても改善されると言われている産後の薄毛が改善されず残ってしまうのか?今後薄毛に悩まされないためには、今どうすべきかを皆さんにお伝えし、少しでも皆さんの悩みの改善につながればと思っています。
目次
1、産後の体に何が起こっているのか!?
2、産後の薄毛の一般的な対処法
3、産後の薄毛の根本的な原因
4、産後の薄毛は早目の改善が吉
5、終わりに
1、産後の体に何が起こっているのか!?
産後のお母さんの体には様々な変化が起こります。出産時の膣の傷や難産による疲労感、女性ホルモンの分泌の低下や育児ストレス、生活習慣の変化などです。そして抜け毛も産後見られる体の変化の一つと言えます。
産後の女性の7~8割が抜け毛に悩むといわれ、産後すぐに髪の毛が抜け始めシャンプーをした時や髪の毛を乾かした時に驚くほど髪が抜けたり、部屋に落ちている髪の毛が異常に増えていたりして、自分の髪の毛の異常に気付く様です。
なぜこのように産後抜け毛が酷くなるのか?一番の原因はホルモンの分泌低下と言われています。妊娠中は女性ホルモンの分泌が多いため、髪の毛の量が逆に増えていることが多いですが、それが産後に一気にホルモンの分泌が低下することで抜け毛が多くなります。
ほかにも原因として、産後の育児ストレスから抜け毛が酷くなったり、睡眠不足や生活習慣の変化などから髪の毛への栄養状態が低下することで、抜け毛が酷くなるというタイプの方も多くいらっしゃいます。
しかし、ホルモン分泌の低下が大半の原因を締めているとされているため、ホルモンバランスの乱れが整ってくるにしたがって、その悩みも少しずつ改善されてくると言われ、その期間は約半年から一年が目安とされています。
2、産後の薄毛の一般的な対処法
産後の抜け毛、薄毛の原因は一般的にはホルモンバランスの乱れと言われていて、そのホルモンバランスの乱れも時間が立てば落ち着いてくる為、基本的には経過を見ていくというのが一般的です。
しかし、酷い場合にはサプリメントを使ってホルモンバランスの乱れを調整したり、女性ホルモンと同じ働きをする大豆イソフラボンをなるべく摂取するようにして、ホルモンの不足を補ったりなどの対策をとる方法もあります。
それ以外には夜鳴きや授乳などにより睡眠時間がなかなか取れていない場合は、睡眠時間を確保する。育児ストレスを軽減することも大事ですが、その為には家族の支えが必要となる為、家庭環境によってはなかなかその対処法も行うことができない方もいらっしゃいます。
育毛剤や育毛シャンプーを使用される方も多いですね。ただし、これは物をきちんと選ぶ必要があります。自分の頭皮にあっているものを選ぶのはもちろんですが、たまにとても刺激の強い薬剤を使用しているものもあり、それは逆に抜け毛を悪化させることもあるからです。
刺激の強い薬剤と言われてもよくわからないという方がほとんどだと思います。簡単に見分け方を説明すると、泡がいっぱつ立つものは刺激の強いものを使っていることが多いので注意が必要です。泡が立ったほうが洗えている感じがしていいと思うかもしれませんが、頭皮には刺激が強すぎるんですね。
悩みが強い場合は病院に相談される方もいらっしゃいますが、病院での治療は経過を見るか、食事指導を行うか、薬を処方されるところが多いです。薬の種類としては発毛を促す薬や抜け毛のホルモンを抑える為の薬、サプリ成分の入った薬です。
薬の効果というのはとても強いものなので、髪の毛が生えてくるという効果を実感することが期待できるかと思いますが、効き目が強い分その副作用も強いのです。人によっては吐き気や頭痛、全身の倦怠感、めまいなどで日常生活がままならないということもありますので、使用には注意が必要です。
3、産後の薄毛の根本的な原因
産後の薄毛の原因はホルモンバランスの異常とされていますが、ホルモンバランスの異常に対しての治療を行なってもなかなか改善されない方も多くいらっしゃいます。なぜ改善しないのか。それは根本的な原因はホルモンバランスの異常だけではないからです。
産後の薄毛に悩まされる根本的な原因は以下のとおりです。
1、ホルモンバランスの異常
2、自律神経の乱れ
3、頭蓋骨の硬さ
4、出産時の大量出血による血の不足
これらの原因が一つ、もしくは複数重なることによって産後の薄毛がなかなか改善されないという状況に陥ってしまうのです。
1、ホルモンバランスの異常
これは一般的な原因と重複する部分ではありますが、もちろん実際に産後はホルモンバランスが乱れてしまい、そのことが薄毛の原因となることは間違いありません。しかし、ホルモンバランスの異常は産後の方のみに起こる現象ではありません。
そもそもホルモンとは脳の視床下部というところからの指令があって、初めて機能するものです。この脳の視床下部に対して負荷がかかってしまい、視床下部が機能しなくなると結局ホルモンも分泌されなくなる為、ホルモンバランスが乱れてしまうことにつながります。
脳の視床下部の機能を低下させる原因としては、ストレスや生活習慣の乱れ、体の冷え、卵巣の病気などがあり、産後自体のホルモンバランスの乱れと、これらの要因による視床下部の機能低下によるホルモンバランスの乱れが重なると、なかなか改善しない薄毛となってしまいます。
2、自律神経の乱れ
自律神経とは交感神経と副交感神経のことです。簡単に言うと体が活発に働いているとき(日中)に働くのが交感神経で、体が休んでいるとき(夜間)に働くのが副交感神経です。両者は互いにバランスを保ち、活動と休息のスイッチを行っています。
また、自律神経が正常に働いている状態が内臓の機能が正常に働き、新陳代謝も活発に行われている状態となります。
新陳代謝がいいというのはどういうことかというと、新しい細胞がどんどん作り出される状態のことです。新陳代謝がよければ髪の毛の細胞も新しく作り出される為、薄毛となることはありません。では、自律神経が乱れてしまう原因とはなんでしょうか?
自律神経の乱れを引き起こす最大の原因がストレスです。ストレスが強くかかると交感神経が優位となり、体の疲労がなかなか抜けなかったり、内臓が上手く働かないせいで栄養の吸収が上手く行えなくなったりします。
また、交感神経が優位な状態は全身の毛細血管が収縮し血流が悪くなる為、頭皮への栄養が行き届かなくなり、抜け毛の原因となります。
ストレス以外にも自律神経を乱れさせる要因として運動不足、栄養不足、過度なダイエット、夜更かし、冷房・暖房を強くきかせる、スマホのしすぎなどが原因で自律神経が乱れ、薄毛につながることがあるので注意が必要です。
3、頭蓋骨の硬さ
頭蓋骨の硬さは頭皮への血流を阻害してしまいます。頭皮への血流が阻害されることによって、毛根へ血流が流れなくなり、髪の毛が栄養されないことによって新しい髪の毛も生えてこなくなり、毛穴も締りが悪くなる為抜け毛が増えてしまうようになります。
美容室などで「頭硬いですね~」なんてこと言われたことありませんか?基本的にその状態と頭蓋骨が硬いという状態は同じだと考えていただいて大丈夫です。
でもなぜ頭が固くなっているのかというのはもともとの体質とお考えではないですか?実は頭が固いというのは体質が原因というわけではありません。頭蓋骨が硬さというのははストレス、睡眠不足、頭蓋骨の歪み、頭部の怪我などが原因で起こります。
ストレスや睡眠不足というのは自律神経の乱れにつながります。それは先程延べたように、交感神経が優位になって働いているという状態です。そのせいで全身血流が悪くなり、筋肉や関節などが固まってしまいます。頭蓋骨もその影響を受けてしまい、硬くなってしまうのです。
また、頭蓋骨の歪みによって頭部への血流が悪くなり固まってしまったり、昔頭をぶつけてしまって怪我をした、酷い場合は頭を切って縫い傷があるなどという人は、その外力から頭を守ろうと頭蓋骨が硬くなってしまうこともあるのです。
4、出産時の大量出血による血の不足
出産時の出血量として正常な範囲は500ml~1000mlとされています。出産が難産だったり、分娩時間が長くなってしまったりすることで、出血量が正常範囲を超えてしまうことがあります。
出産時に大量の出血を伴うことで、一時的に体が貧血の状態となります。体の細胞を成長させる為には血液が必要となります。血液が一時的に不足することで髪の毛に栄養をいきわたらせることができなくなり、抜け毛が酷くなり薄毛となってしまいます。
また、この状態は東洋医学的にも『血虚』という言葉で表されており、抜け毛という症状が起こるだけでなく、全身の倦怠疲労感、めまいやふらつき、肌のかさつきなど様々な症状を伴うこともあるとされています。
この血が足りないという状態は、普通食事と共に栄養状態が改善されればすぐに血が作られ、元に戻っていくのですが、育児などで体の疲労が溜まっていたり、睡眠が充分にとれず体が回復できてなかったりすると、回復が遅れ抜け毛や薄毛の状態が続いてしまいます。
4、産後の薄毛は早めの改善が吉
産後の薄毛が悩みで来院される方のほとんどは、体質がかなり悪化した状態で来院されます。そして、皆さん口にされるのは「一年くらいで自然とよくなるものと思っていた・・・」と言うのです。まぁネットのほとんどにそう書いてあるので無理もないですが・・・
しかし、これまでに書いてきたように産後の薄毛の原因は、産後一時的に起こるホルモンバランスの異常だけが原因ではないので、ホルモンバランスがいずれ改善するだろうと時間が過ぎるのをただ待っていても、改善しないこともあるのです。
さらに対策が遅れることによって、その薄毛になっている体質というのが体に染み付いてきます。冒頭でも述べたように、服に付いたシミと一緒で早めに対策を打たないと、いつまでもしみとなって残ってしまい、下手をすれば手遅れという状態にもなりかねません。
産後の薄毛の根本的な原因は
1、ホルモンバランスの異常
2、自律神経の乱れ
3、頭蓋骨の硬さ
4、出産時の大量出血による血の不足
です。
一般的な治療法であるホルモンを補うサプリメントや病院での薬だけだと、その根本を取り除くことまではできません。ホルモンバランスや自律神経の乱れ、頭蓋骨の硬さを引き起こしている原因を、根本から取り除かなければいけません。
自分がどのタイプの産後の薄毛なのか、その原因となっているものは何かを見つけ、それに対しての対策をなるべく早く行うことが薄毛改善への一番の近道なのです。
また、もうだいぶ産後からの薄毛の状態を放ったらかしにしてしまった・・・と後悔をしている方も遅くはありません。もしも、悪い体質が身についてしまっていたとしても、その体質は施術を行うことで改善することが可能です。
当院では適切な検査であなたの薄毛体質のタイプを分類し、その原因に対してホルモンの調整や自律神経の調整、頭蓋骨の調整などを行うことにより、少しずつあなたの体質を元も体質に戻すお手伝いをすることができます。
もちろん染み付いてしまった体質というのはすぐに改善するというわけではありませんが、治療を重ねていき、原因となっている生活習慣を取り除くことで体質改善は可能です。体質が変わってくれば自然と元のように髪の毛が生えてくることも可能です。
しかし、体質を整えるにしてももちろん早いほうが改善もしやすいので、この産後の薄毛のメカニズムについて今気付くことができたあなたは、早めの対策を打つことをオススメします。
5、終わりに
今回は産後の薄毛の原因や対策法についてお話してきましたがいかがだったでしょうか?
現在出産直後で抜け毛が多くなり始めたことに不安を抱えている方、もしくは産後の薄毛を放っておいてなかなか改善しないことに焦りを覚えている方は少しでも、この産後の薄毛の根本原因に当てはまるものがあったのではないかと思います。
このブログによって少しでも今の自分の体の状態について理解する事ができ、自分の生活を見直し薄毛の改善の一歩となったり、皆さんの不安が取り除けるようになってくれればと思います。
今回の話からもっと詳しく産後の薄毛について知りたいという方や、自分の薄毛の状態を改善させたいという方はいつでもお気軽にご連絡ください。あなたの不安を取り除き、昔の自分を取り戻す為のお手伝いができればと思います。
女性薄毛専門鍼灸院 院長 力石 直彦
- カテゴリー
- 産後脱毛症
- 投稿日
- 2017年7月18日
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